8.3. インポート

他のアプリケーションで作成したアポイント、仕事、連絡先データをグループウェアにインポートすることができます。

8.3.1. インポートできるデータの種類 :

以下のデータがサポートされています。

  • iCal

  • vCard

  • CSV

iCalのデータにより、アポイントや仕事などの標準化された予定表データの交換ができます。通常のiCalファイルの拡張子は.icsです。

vCardのデータにより、電子名刺などの形式の標準化された連絡先データの交換ができます。通常のvCardファイルの拡張子は.vcfです。

CSVのデータにより、テーブル形式のテキスト データの交換ができます。CSVファイルから連絡先データをインポートできます。通常の拡張子は.csvです。

8.3.2. iCal形式でのアポイントと仕事のインポート

8.3.2.1. インポートされるiCalのオブジェクトの種類

iCalのオブジェクトに関する説明は、 RFC2445 を参照してください。

以下の表はどのiCalのオブジェクトがグループウェアの中でインポートされ、どれがインポートされないかを表わしています。"アポイント"と"仕事"の列の情報は以下の内容を意味しています:

  • "X"はオブジェクトがインポートされることを意味します。オブジェクトの値は RFC2445 により設定されています。

  • "255"のような数字はオブジェクトがインポートされることを意味します。数字は最大文字数を意味します。

  • "unlimited"はオブジェクトがインポートされることを意味します。この場合、最大文字数に制限はありません。

  • "-"はオブジェクトがインポートされないことを意味しています。

カテゴリiCal オブジェクトアポイント仕事
予定表のプロパティCALSCALE--
 METHOD--
 PRODIDXX
 VERSIONXX
予定表の構成要素VALARMXX
 VEVENTXX
 VFREEBUSY--
 VJOURNAL--
 VTIMEZONEXX
 VTODOXX
Component PropertiesATTACH--
 ATTENDEEXX
 CATEGORIESXX
 CLASSXX
 COMMENT--
 COMPLETED-X
 CONTACT--
 CREATEDXX
 DESCRIPTIONUnlimitedUnlimited
 DTENDXX
 DTSTAMPXX
 DTSTARTXX
 DUEXX
 DURATIONXX
 EXDATEX-
 EXRULE--
 FREEBUSY--
 GEO--
 LAST-MODIFIED--
 LOCATION255-
 ORGANIZER--
 PERCENT-COMPLETE-X
 PRIORITY-X
 RDATE--
 RECURRENCE-ID--
 RELATED-TO--
 REPEAT--
 REQUEST-STATUS--
 RESOURCESX-
 RRULEXX
 SEQUENCE--
 STATUS-X
 SUMMARY255255
 TRANSP-X
 TRIGGERXX
 TZIDXX
 TZNAMEXX
 TZOFFSETFROMXX
 TZOFFSETTOXX
 TZURLXX
 UIDXX
 URL--
プロパティのパラメータCUTYPEXX
 DELEGATED-FROM--
 DELEGATED-TO--
 DIR--
 ENCODINGXX
 FMTTYPE--
 FBTYPE--
 LANGUAGE--
 MEMBER--
 PARTSTAT--
 RANGE--
 RELATED--
 RELTYPE--
 ROLE--
 RSVP--
 SENT-BY--
 TZIDXX
 VALUEXX

8.3.2.2. サポートされていない iCal オブジェクト プロパティの種類

グループウェアは"月の最終日曜日"形式のアポイントをサポートしています。

グループウェアは月の最終日からカウントされた日付のアポイントをサポートしていません。(例えば、月の最終日曜日の一つ前週の日曜日)アポイントにそのような情報が含まれる場合、その情報はインポートされません。

グループウェアはアラームを繰り返す設定をサポートしていません。例えば、"4回アラームする"などです。アポイントにそのような情報が含まれる場合、その情報は無視されます。

8.3.2.3. iCal のインポートを完了させる方法 :

注 : インポートされるファイルに正しい iCal データが含まれているかどうか確認してください。

iCal 形式のアポイントや仕事をインポートする方法 :

  1. 構成 icon in the module bar アイコンをクリックしてください。構成のアイコンはモジュール バー . にあります。

  2. インポート をクリックしてください。インポートはフォルダ ツリーの 構成 にあります。インポートに関する利用可能なオプションはオーバービュー画面に表示されます。

  3. iCal ファイル形式を選択してください。インポートするデータを指定してください:

    • アポイントをインポートするには、ドロップダウン フィールドにある アポイント をクリックしてください。

    • 仕事をインポートするにはドロップダウン フィールドにある 仕事 を選択してください

  4. フォルダ をクリックしてください。インポートするためのターゲット フォルダを選択してください。

  5. 参照 をクリックしてください。インポートするファイルを選択してください。ファイルの選択 ダイアログ ウィンドウを閉じてください。

  6. データのインポートを完了させるには、パネル エントリの インポート をクリックしてください。

結果: アポイントもしくは仕事はターゲット フォルダへインポートされます。

ティップス : 予定表もしくは仕事フォルダを右クリックし、 インポート を選択することでアポイントや仕事をインポートすることもできます。インポートはサブメニューの 拡張 にあります。

8.3.3. vCard 形式での連絡先のインポート

注: インポートされるファイルに正しい vCard データが含まれているかどうか確認してください。

vCard 形式で連絡先をインポートする方法 :

  1. 構成 アイコンをクリックします。これはモジュール バー にあります。

  2. インポート をクリックしてください。インポートはフォルダ ツリーの 構成 配下にあります。インポートで利用可能な設定が、オーバービュー画面に表示されます。

  3. ファイル形式 vCard を選択してください

  4. フォルダ をクリックしてください。インポートするターゲット フォルダを選択してください。

  5. 参照 をクリックしてください。インポートするファイルを選択した後、ファイル選択 ダイアログ ウィンドウを閉じてください。

  6. データのインポートを完了するには、パネル エントリの インポート をクリックしてください。

結果 : 連絡先がターゲット フォルダへインポートされます。

ティップス: 連絡先フォルダを右クリックし、 インポート を選択することで連絡先をインポートすることもできます。インポートは 拡張 サブメニューにあります。

8.3.4. CSV 形式での連絡先のインポート

以下の CSV ファイルがサポートされています :

  • 値がカンマで区切られた標準的な CSV ファイル

  • マイクロソフト アウトルックの CSV ファイル

8.3.4.1. 標準的な CSV ファイルの構造とは

標準的な CSV ファイルでは連絡先がテーブル形式で含まれています。そのテーブルは以下の構造になっています。

  • 最初の行はヘッダ、つまりデータ項目の名前を含みます。

  • 以下の行はそれぞれの列の連絡先のデータ項目を含みます。

  • データ項目はカンマで区切られています。

  • 最終行は行あふれで表示します。

CSV ファイルは、表計算ソフトやテキスト エディタなどで作成できます。CSV を作成する際は以下の詳細項目について注意してください。

  • CSV ファイルのデータ項目にウムラウトがある場合、UTF-8で符号化してください。

  • CSV ファイルの最初の行は、以下に述べる列タイトルの少なくとも一つを含めていなければなりません。

  • 列タイトルは大文字と小文字を区別します。

  • 列はどんな順番でもかまいません。インポートされたデータはグループウェアのデータ項目に割り当てられます。

  • データ項目はカンマで区切られます。

  • データ項目に無効なフォーマットがあると個々の連絡先は飛ばされます。 データ項目は以下の形式を持つ必要があります

    • メール項目はすべて"@"の文字を含んでいる必要があります。

    • データ項目は有効な形式を用いてください。

    • データ項目はすべてなんらかの文字を含んでいる必要があります。

    • ファイルは空のデータ項目を持つことができます。

  • データ項目が許可された最大文字数を超える場合、許可された最大文字数を超えた文字はすべて削除されます。以下の表は各データ項目で許可された最大文字数を示しています。

CSV ファイルの最初の行は以下の列ヘッダーの一つ以上を含まないといけません:

Display nameSur nameGiven nameMiddle name
SuffixTitleStreet homePostal code home
City homeState homeCountry homeMartial status
Number of childrenProfessionNicknameSpouse name
NoteCompanyDepartmentPosition
Room numberStreet businessPostal code businessCity business
State businessCountry businessNumber of employeeSales volume
Tax idCommercial registerBranchesManager's name
Assistant's nameStreet otherPostal code otherCity other
State otherCountry otherTelephone business 1Telephone business 2
FAX businessTelephone carTelephone companyTelephone home 1
Telephone home 2FAX homeCellular telephone 1Cellular telephone 2
Telephone otherFAX otherTelephone pagerTelephone telex
Telephone TTY/TDDInstantmessenger 1Instantmessenger 2Telephone IP
Email 1Email 2Email 3URL
CategoriesDynamic Field 1Dynamic Field 2Dynamic Field 3
Dynamic Field 4Dynamic Field 5Dynamic Field 6Dynamic Field 7
Dynamic Field 8Dynamic Field 9Dynamic Field 10Dynamic Field 11
Dynamic Field 12Dynamic Field 13Dynamic Field 14Dynamic Field 15
Dynamic Field 16Dynamic Field 17Dynamic Field 18Dynamic Field 19
Dynamic Field 20privateBirthdayAnniversary

8.3.4.2. 標準的な CSV ファイルのマッピングの方法 :

インポートの間、CSV ファイルのデータ項目はグループウェアの特定のデータ項目に割り当てられます。以下の表はグループウェアの連絡先項目とその連絡先項目が割り当てられる項目を示しています。表はそのデータ項目に許可されている最大文字数も表わしています。

連絡先ダイアログ ウィンドウのデータ項目CSV のデータ項目
タブデータ項目最大文字数
ビジネス件名64Title
 128Given name
 ミドルネーム128Middle name
 128Sur name
 称号64Suffix
 表示名64Display name
 会社512Company
 番地256Street business
 郵便番号64Postal code business
 市区町村128City business
 都道府県64Country business
 64State business
 部署128Department
 役職128Position
 ルームナンバー64Room number
 社員ID64Number of employee
 電話 (ビジネス)64Telephone business 1
 電話 (ビジネス2)128Telephone business 2
 Fax (ビジネス)64FAX business
 電話 (会社)64Telephone company
 携帯電話64Cellular telephone 1
 URL128URL
 電子メール(ビジネス)256Email 1
 メッセンジャー (ビジネス)64Instantmessenger 1
 タグ1024Categories
 タイプ private
プライベート職業64Profession
 誕生日 Birthday
 番地256Street home
 郵便番号64Postal code home
 市区町村64City home
 都道府県64State home
 64Country home
 ニックネーム64Nickname
 電話 (プライベート)64Telephone home 1
 電話 (プライベート2)64Telephone home 2
 Fax (プライベート)64FAX home
 携帯電話 (プライベート)64Cellular telephone 2
 IP電話 (プライベート)64Telephone IP
 電子メール (プライベート)256Email 2
 既婚 未婚64Martial status
 記念日 Anniversary
 メッセンジャー64Instantmessenger 2
 ポケベル64Telephone pager
 備考5680Note
追加番地 (その他)256Street other
 郵便番号 (その他)64Postal code other
市区町村 (その他)64City other
都道府県 (その他)64State other
国 (その他)64Country other
電話 (その他)64Telephone other
Fax (その他)64FAX other
メール (その他)256Email 3
電話 (乗用車)64Telephone car
TTY/TDD64Telephone TTY/TDD
売上規模64Sales volume
タックスID128Tax id
商業登記64Commercial register
支店64Branches
上司64Manager's name
秘書64Assistant's name
テレックス64Telephone telex
配偶者名64Spouse name
子供64Number of children
オプション 1 .. 2064Dynamic Field 1 .. 20

8.3.4.3. マイクロソフト アウトルックの CSV ファイルを作成する方法 :

グループウェアにインポートするマイクロソフト アウトルックの CSV ファイルを作成するには以下のように行ってください :

  1. メニュー アイテムで ファイル|インポート/エクスポートを選択してください。

  2. インポート/エクスポート ウィザードのダイアログ ウィンドウで ファイルへエクスポートする 選択してください。 次へ をクリックしてください。

  3. カンマで区切られた項目(Windows) を選択してください。 次へ をクリックしてください。

  4. エクスポートする連絡先フォルダを選択してください。 次へ をクリックしてください。

  5. 出力するファイルの名前と出力先を設定してください。 次へ をクリックしてください。

  6. エクスポートを完了するには 終了 をクリックしてください。 注 : チェックボックスの ...から連絡先をエクスポートする を有効にしてください。 項目を割り当てる クリックしないでください。デフォルトの割り当てを変更せずにそのまま残してください。

結果: 新しい CSV ファイルはエクスポートするすべてのデータ項目を含んでいます。

8.3.4.4. マイクロソフト アウトルックからインポートされるデータ項目の種類

グループウェアで以下のデータ項目がインポートされます :

AnniversaryAssistant's NameBirthday
Business CityBusiness CountryBusiness Fax
Business PhoneBusiness Phone 2Business Postal Code
Business StateBusiness StreetCar Phone
CategoriesChildrenCompany
Company Main PhoneDepartmentE-mail 2 Address
E-mail 3 AddressE-mail AddressFirst Name
Home CityHome CountryHome Fax
Home PhoneHome Phone 2Home Postal Code
Home StateHome StreetLast Name
Manager's NameMiddle NameMobile Phone
NotesOrganizational ID NumberOther City
Other CountryOther FaxOther Phone
Other Postal CodeOther StateOther Street
PagerProfessionSensitivity
SpouseSuffixTelex
TitleTTY/TDD PhoneWeb Page

8.3.4.5. マイクロソフト アウトルックのCSVファイルのデータ マッピングを行う方法 :

インポートする際にマイクロソフト アウトルックのデータ項目はグループウェアの中の特定のデータ項目へ割り当てられます。以下の表は、グループウェアで連絡先を編集する際に表示されるデータ項目の割り当ての一覧表です。この表は各データ項目の最大文字数も表わしています。

連絡先ダイアログ ウィンドウのデータ項目
タブデータ項目最大文字数
ビジネス件名64Title
128First name
ミドルネーム128Middle name
128Last name
称号64Suffix
会社512Company
番地256Business Street
郵便番号64Business Postal Code
市区町村128Business City
64Business Country
都道府県64Business State
部署128Department
電話 (ビジネス)64Business Phone
電話 (ビジネス2)128Business Phone 2
Fax (ビジネス)64Business Fax
電話 (会社)64Company Main Phone
携帯電話64Mobile Phone
URL128Web Page
電子メール (ビジネス)256E-mail Address
カテゴリ1024Categories
タイプ Sensitivity
プライベート職業64Profession
生年月日 Birthday
番地256Home Street
郵便番号64Home Postal Code
市区町村64Home City
都道府県64Home State
64Home Country
電話 (プライベート)64Home Phone
電話 (プライベート2)64Home Phone 2
Fax (プライベート)64Home Fax
電子メール (プライベート)256E-mail 2 Address
記念日 Anniversary
ポケベル64Pager
備考5680Notes
追加番地 (その他)256Other Street
郵便番号 (その他)64Other Postal Code
市区町村 (その他)64Other City
都道府県 (その他)64Other State
64Other Country
電話 (その他)64Other Phone
Fax (その他)64Other Fax
電子メール (その他)64E-mail 3 Address
電話 (乗用車)64Car Phone
TTY/TDD64TTY/TDD Phone
商業登記64Organizational ID Number
上司64Manager's Name
秘書64Assistant's Name
テレックス64Telex
配偶者名64Spouse
子供64Children

8.3.4.6. CSV ファイルのインポートについて

警告: インポート ファイルのデータ項目が許可された文字数の最大数を超えている場合や無効なデータが含まれている場合、それらのデータはインポートされません。

注: 有効なインポート ファイルを使用しているかどうか確認してください。有効なインポートファイルについてのヒントは 8.3.4.1: 標準的な CSV ファイルの構造とは8.3.4.3: マイクロソフト アウトルックの CSV ファイルを作成する方法 : を参照してください。 インポートの際に、重複したエントリはチェックされません。インポートする回数分、連絡先は入力されます。

デフォルトの CSV ファイルやマイクロソフト アウトルック ファイルの連絡先をインポートする場合、以下の手順を行ってください。

  1. オプション アイコン をクリックしてください。オプション アイコンはモジュール バー にあります。

  2. インポート をクリックしてください。オプションはフォルダ ツリーの 構成 にあります。インポートの設定が、オーバービュー画面に表示されます。

  3. CSV をファイルタイプとして選択してください。

  4. CSV のファイル 形式を選択してください :

    • ファイルがデフォルトの CSV 形式のデータを含む場合、 CSV ファイル を選択してください。

    • ファイルがマイクロソフト アウトルックの CSV フォーマットのデータを含んでいる場合 アウトルック ファイル を選択してください。

    • フォルダ をクリックしてください。送付先フォルダを選択してください。

  5. 参照 をクリックしてください。インポートするファイルを選択してください。ファイル選択のダイアログを閉じてください。

  6. パネルの インポート をクリックしてインポートを実行してください。

結果 : 連絡先はターゲット フォルダへインポートされます。

ティップス: 連絡先を右クリックし、 インポート を選択することで連絡先をインポートすることができます。インポートは、 拡張 サブメニューにあります。